ひっとかくれ

ただのブログ

NEWS LIVE TOUR 2016 QUARTETTO 今更感想

先日発売されたNEWSLIVETOUR2016 QUARTETTOを見た。私はこのライブツアーでアリーナ公演と東京ドーム公演に1回ずつ行ったのだが、いろいろと思うところの多い公演だった。ブルーレイを見て、その時の気持ちを思い出したので、書き残しておきたい。

 友人とともに4月10日のエコパアリーナ公演に行った。地元からそう遠くなく、車で行くことができて荷物の面で楽であった。午前中早々にグッズを購入し、せっかくだからと近くを散歩するほどの余裕があり、充実の一日になりそうだと思っていた。このときまでは。

良かった点を先に挙げておこう。ソロ曲は、シゲのサブカルお洒落感、増田のストリート感、小山のエロス、手越の歌い上げるバラードと、それぞれの個性が十分に出ていて魅力的だった。シゲのソロでは無線制御ペンライトが活かされた演出で、スタンドから見るととても綺麗であった。またQUARTETTOのアルバム曲もどれも盛り上がれて良かったと思う。特にNEWSKOOLやDepartureのダンス振り付けはJr.も含めてとても可愛かった。MCも相変わらずのNEWSらしいふざけたノリで、思わず笑ってしまう。NEWSは彼ら自身が楽しそうにしているところを見守る。そういった楽しみ方がある。

そしてここからは、もやもやとした思いについて。あれ?と思い始めたのは5曲目である。蛍光黄色のスカート衣装。一体なんだこれは。増田独特のファッションセンスが光る。友人が衣装の奇抜さに崩れ落ちる。ファンだが思った。ださい、と。衣装はそのうち着替えがあるので私は耐えた。蛍光色以外の衣装については、普通の衣装が多くホッとした。

それよりも私をガッカリさせたのは、セットリストである。QUARTETTOから始まり、ANTHEM、チャンカパーナ、希望~Yell~、チュムチュム、KAGUYA、…嫌な予感しかしない。そして続く太陽のナミダで確信した。これは「ご新規様いらっしゃいませコンサート」である、と。蛍光衣装に耐えた私も、既存シングル曲だらけのセトリに友人同様崩れ落ちた。「ほら、太陽のナミダの踊り覚えたかったよね。踊りを見よう…。」友人と自分自身を励ましつつ、ソロ曲の良さに気持ちを持ち直す。

なにもシングル曲を歌うことがいけないと言っているのではない。ただ、彼らは活動復帰ライブと10周年のライブで、既存シングル曲については一通り出し切っているはずである。所々、効果的に認知度が高く盛り上がるシングル曲を組み込むならまだしも、ここまでだと食傷気味にもなる。新たなアルバムであるQUARTETTOをツアータイトルに冠しておきながら、昨年までのNEWSと一体何が違っただろうという思いを抱いてしまった。また、新規ファン向けに作ったであろうコンサートの中で、ファンに愛言葉を歌わせる演出があったことが疑問である。どのように持っていきたいのか、見えない。そして演出で言えば、無線制御ペンライトを取り入れていたが、効果的に使用されていたのはシゲのソロ曲くらいしか記憶が無い。演出に一役かっているとも思えない光の消されたペンライトを持ったままコンサートを見るのはとても虚しい気持ちである。さらにI・ZA・NA・I・ZU・KIの演出もスタンドの遠くから見ていると一体なんなのかよく分からず、ストレスとなる時間であった。

公演終了後、ソロ曲良かったね、MC面白かったねなどと当たり障りのないことを話しながら駐車場へ向かう。たくさんのNEWSファンがいる場所で、本音は話せない。車に乗り込み、ふぅと一息つき、友人と顔を見合わせる。

「「ねぇ、もう、あのさ……何なのあのセトリ~!!」」

帰路の車中では、ガッカリ感想大会が始まった。私は感性の合う友人がいることの有難さを実感した。私はエコパアリーナにて初めて、ガッカリしたコンサートに出会ったのである。

 

そして、6月12日、東京ドーム公演。エコパのトラウマから、あまり期待せずに東京へと向かった。1泊する予定だったので、むしろ東京観光で何処に行くかということに重きを置いていた。公演前に24時間テレビTシャツが販売開始となっており、それを購入・着用してコンサートに向かった。

座席はバックステージ側の1Fスタンド。全体を見渡すことができて、メインステージからは遠いが、私の好きな座席である。緞帳が揚がり公演が始まる。始めは不安だったのだが、エコパの時よりも勢いを感じ、どんどんコンサートに引き込まれていく。ビジュアルも、アリーナ公演時より断然良いと感じた。これがドームマジックだろうか。前回あんなにもやもやした気持ちになったのが嘘のようである。そしてオーケストラをバックに歌う四銃士星をめざしてに圧倒された。オーケストラサウンドの迫力と繊細さは本当にすごく、また、ドームステージ上にオーケストラと西本智美さんが立っている姿は壮観である。このときステージ上で一番かっこよかったのは、西本さんだったかもしれない。

ドーム公演では、アリーナ公演ではやらなかったアルバム曲のライフも歌われ、ライフ成仏したねと友人と微笑みあった。そして微笑みあったのは、エコパのトラウマが薄れたからという点も大きい。楽しめるだろうか、再びガッカリしてしまうのではないだろうかという懸念を、彼らはドーム公演ならではの演出と構成・勢いで吹っ飛ばしてくれたのである。まだNEWSを応援していけると思わせてくれたことに、安心した。

 

応援していくからには…と、ブルーレイを初回盤・通常盤ともに購入した。視聴するとやはりアリーナよりはドーム公演の方が勢いがあって見ていられる。しかし、セトリに対してのもやもやした気持ちがどうしてもこみ上げてきてしまう。

前回のライブツアーWhiteでは、ブルーレイにドキュメンタリーがついていなかった。ドキュメンタリー等の特典をつけてほしかったというファンの声に対して、シゲがラジオにて本公演の映像だけで勝負できると思ったという趣旨で応じたそうだ。これはシゲの言っていることが正しかったと、今になって実感した。Whiteが発売されると発表された当初は、私も特典ディスクがないことを残念に思っていた。しかしWhiteは本公演のセットリスト*1のストーリー性、演出、ダンスなどの完成度が高く、何度でも見返したくなるライブ映像である。対してQUARTETTOはどうだろうか、一度見たら良しとなっていないだろうか。QUARTETTOは前回のファンの声に答えてドキュメンタリー映像をつけてくれたとも思えるが、捉え方によれば、本公演だけで勝負できないから特典映像をつけたとも考えられないだろうか。

 

長々と愚痴のようなものを書き連ねているが、NEWSを応援したいという気持ちは持っている。複数の雑誌や今回のドキュメンタリーにて手越がカップリング曲もやりたいとの構想もあったと示してくれており、それだけで私は救われたような気持ちでいる。次回のライブでは、これまでに披露していないカップリング曲を、そして、これまで以上に進化した新しいNEWSを見せてくれることを願っている。

*1:友人による「所々に情緒がない。WhiteLoveStoryの後に渚のお姉サマーって...」との意見もあるが。纏まりがあったという点では同意であった。