ひっとかくれ

ただのブログ

映画 『ゴールド・ボーイ』

珍しくも母が観たいと言うので、一緒に観に行ってきました。
何回でもゴールデンボーイと言い間違えてしまう。スティーブンキングのを意識したタイトルにしてるんだよね?たぶん。
原作は中国の小説、岡田将生が主演、羽村くんが出る、犯罪を目撃した少年たちが犯人をゆすりに行く、くらいの知識で見に行きました。

とてもおもしろかった!
後から上映時間見て思ってたより長くてびっくりしました。テンポが良くて途中でだれる部分がないので、そんなに長いとは感じなかった。
前情報から想像してたのとは違った方向に展開していったので、面白かったです。全く予想がつかないってほどではないですが、中盤がそっちに転ぶんだっていう意外さがあった。

沖縄を舞台にしたのが話の雰囲気に似合ってるなと思いました。綺麗な風景のシーンもあれば、ちょいちょいデカい虫とかが不穏に映るときもあって味ある。あと、沖縄の貧困さとか、少年たちの治安とか、すぐふっと犯罪に転んでしまう感じがあるので。

東昇(岡田将生)が、過去に数学大会かなにかでで銀メダル獲ったという話をした時に「あの頃が黄金時代だった」って言うのですが、朝陽(羽村仁成)が同大会で「僕は金メダルを獲ったよ」と話すので、最終的には朝陽が一枚上手を行くということを暗示していたんですね。後から気付いて、設定も台詞もよく練られてるんだな~って思いました。

岡田将生のあの綺麗な顔でサイコパス演じてくれるの最高。もっとこういうヤバイやつ演じて欲しい。ほんと顔が綺麗すぎて女優みたいでした。
少年たち3人の演技がとても良かった。若い子の演技ってたまに浮いててノイズみたいに思える時があったりするけど、この映画では全くそれがなくって、素晴らしい演技力だと思いました。

夏月(星乃あんな)が死んじゃうだろうなというのは中盤くらいから薄々気づけたので、朝陽と夏月のデートシーンがエモく感じた。キスシーンあるのが意外だった。夏月の顛末というか描き方は、好き嫌いが分かれるだろうなぁって思いました。私はちょっと朝陽に都合とって都合よすぎな子として描かれすぎかなっていう印象を受けた。まぁだからこそ夏月が死んだとき朝陽が彼女の目を閉じてあげるシーン入れることで朝陽のサイコパス度が上がってて良いし、最後のお手紙の切なさ度が増してて良いのかもしれない。
浩(前出耀志)は、カツアゲするけど義妹をかばう心も持つというただの典型的なクソガキヤンキーだったのに、サイコパスたちに巻き込まれて、ちょっと不憫だったね。身から出た錆かもしれんが。

最後の交差点での朝陽の表情はどういう風に解釈したらいいのかな。対警察をどうやって凌ぐかっていう抗戦的な感じなのか、もっと不安を含んでるのか。複雑でなんとも言えない表情で惹き込まれた。

今のところ、電話越しの会話を刑事が聞いたことしか朝陽が犯罪を犯した証拠はないわけで、実際のところ立証できるのか。母親が唯一まともな登場人物なので、母親の気持ち思うと辛い……。

で、スタッフロール後の映像はどういうこと!?続編があるということですか?

パンフレット買うと劇中の新聞記事がついてくるし、日記も見られるよと聞いたので購入してみました。値段のわりに中身充実してる。まだ出演者やスタッフのインタビューは読んでないので、ちゃんと読んでみようと思います。